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押入れとかを掃除しているといろんなものが出てくる事が多い。
結構前に発掘したのだが昔の液晶ゲームが出てきた。
LCD SOLARPOWER 大脱走
当時でも結構珍しい太陽電池式の液晶ゲームである。
ファミコンが流行る数年前のことだ。
今だと色々遊ぶゲームも多いが、
当時はファミコンさえなく、遊ぶ場合も外で遊ぶか
液晶ゲームとかLSIの電池式ゲームぐらいな物だった。
(それでも液晶ゲームなどは高価だ)
パクパクマン(※)なんてのも在ったなあ。買えなかったけど。
子供の頃何個も持っていたが飽きていつのまにか捨ててしまった。
今考えるとすごくもったいない事をした。
もったいない。
なぜこれだけをとっておいたかというと、
子供の頃、友人がくれた物だったので捨てるに忍びなかったからだ。
高価だったのになぜくれたのかは分からない。
(お互いに小学生の身で、ゲームをポンと与えられるほど裕福ではない)
が、子供心になにか事情があったのではと思った。
それはさておきゲームと本体の説明。
本体は二つ折りで結構当時でも珍しく面白い形になっている。
上下にあけると上部がソーラーバッテリーになっていて、
下部が液晶画面とボタン全体が配置されている。 ボタン・スイッチは五つ
最上部にサウンドのオンオフスイッチ。
ACL(リセットスイッチ)、
セレクトスイッチ、
そして左右に操作ボタンが配置されている。
通常はデモ画面が流れていて、セレクトボタンを押すと
「G1」「G2」と選択ができる。
(ゲーム難易度の選択) この状態で左右ボタンを押すとゲームがスタートする。
ゲームの大まかな流れは
プレイヤーは脱走を謀る囚人で、
監視員の目を盗み、牢屋から外へつながる鉄格子を破り、
外へ出てから銃弾や、警備の為に放してあるドーベルマンの攻撃を掻い潜り、
仲間のトラックへ逃げ込む・・・というのが一連の流れである。
ゲームのステージは2画面で牢屋(スタート)と外部に別れる。
まず牢屋。
牢屋ではまず1番左にある鉄格子を隠し持っているのこぎりで切ることが目的。
まず最初にプレイヤーは1番右にある「ベッド(セーフティゾーン)」からスタートする。
それから「ベッド(セーフティゾーン)」「移動1」「移動2」「鉄格子前」の順に左に移動し、
鉄格子前でさらに左ボタンを押すと鉄格子を1回のこぎりで挽く。。
鉄格子は耐久力が10あるものが3本置かれていて、全部切るとステージ2へ移動する。
時間制限は無いが早く切るために左ボタンを連打する。
得点は鉄格子を一回挽くごとに10点入り、ステージをクリアするときには計300点入っている事になる。
その間、敵の行動も行われる。
敵の状態は「未表示状態(視界外)」「廊下右」「廊下中盤」「廊下ドア前」
「ドアオープン(当たり判定有り)」とあり、順に移動して来る。
(難易度が上がるにつれ、スピード・敵移動に「ドアオープン」時が多くなるなどの変化有り)
ドアオープン時にキャラがセーフティーゾーンに居ないと1ミスである。
※3ミスでエンド
時間制限こそ無いがずっとセーフティゾーンに居て操作しないと、
一定時間経過時に強制的に左に1キャラ移動させられる。
次に外部
外部に出た自機キャラは4位置に左右移動できる。
「奥(クリア可能地点)」「地面2」「地面1」「塀際(開始位置)」
たまに現れるトラックが居る時に「奥」に移動してれば1サイクル終了となる。
(クリアボーナス500点)
当然敵にも行動があり、ランダム的に出現する。
(難易度が上がるにつれ、スピード・出現間隔が変化)
・ドーベルマン:2段階移動、2つ目当たり判定有り
・銃弾:3段階移動、3つ目当たり判定有り
ここでのミスは自機キャラが減るミスに換算されず、牢屋に戻るだけ。
※実質のプレイエンドミスになるのは牢屋画面でのミスのみ。
得点はドーベルマンが現われて移動して消えると得点が10点入る。
カウンターストップは4桁の9990(9999だったかも、ずいぶん前の事なんで失念)
ゲームとしてはこれを繰り返す。
サイクルを重ねたり、得点が増えると敵の行動も早くなりミスも起こしやすくなる。
もっとも1サイクルをこなして全体のスピードを着実に上げるより、
ドーベルマンで粘った方が得点もあがりやすい。
あとこのゲームは「敵キャラと接触=ミス」では無く、
厳密には敵キャラの移動(接触)に対してと当たり判定が「秒以下」で発現する。
つまり移動で重なったとしても当たり判定が出る前だったら
瞬間的に接触しているだけならミスにみなされない。
※当たり判定発生中に重なれば当然瞬間でもミスになる。
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一応ハイスコアも記録されるが電力が続く限りに制限される。
いくらハイスコアを出しても蓋を閉めて電力が切れれば記録は無くなる。
まあでもまた出せばいい。
(もっと言えばまぐれで出た点数は本当の実力ではないわけだ。)
今のゲームと比べると当時の液晶ゲームなど画面もルールもシンプルに他ならない。
しかしそれが結構味があったり結構面白い。
先にも出たがこれは電池も要らない。
見かけたら好きな時に引っ張り出せば電池切れも無くやれて、
手軽さは昨今の携帯ゲーム以上だ。
携帯ゲーム機よりミニテトリン(※)とかの方が手ごろさ等の関係で、
ちょっとした待ち時間にはまる事もあった人もいたのではないだろうか。
もう本体も年数で黄ばんで、傷だらけだが
蓋さえ開ければ当時と同じようにすぐ動き出すのはなんだか懐かしい。
1ゲームに複雑な自由なプログラムが組まれたゲームボーイや携帯アプリが主流のさなか、
限られた動きしかできない液晶のゲームが、
キャラ移動の味付けだけの範疇で今でも味わい深いのは、
当時の作り手側の手腕が素晴らしかったと思える。
(今買えたらなぁ・・・)
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文中の注訳
パクパクマン
液晶ゲームがブームだった頃(80年代)、爆発的に話題にのぼったゲーム。
売り切れ店続出。時期的に空き後半から売り出された記憶がある。
実は年度末売り切れたがお正月に数点お店に入荷すると言う事で、
元旦そうそう電車に乗り継ぎ街に出て買いにつれてってくれと
頼んだ(駄々をこねた)事がある。買えなかったが。
今考えると親は良い迷惑ですね。ありがとう母さん。ごめんなさい。
自分に子供ができた時はそういうことが起きた場合、
全力で阻止したいと思います。
まあゲーセンでパックマンも流行っていた時期も近いといえば近いから関係あったかも。
ルールとしては「パックマン」そのままで画面中の通路のドットを食べるとクリア。
・・・そういえばナムコは著作権とか取ってたのだろうか?
ゲームに対する知的著作権などあってないような時代だったしなぁ。
ミニテトリン
液晶型のテトリス。90年代後期に登場。類似物も出回り、著作権問題も出た。
かなり小さい。人にもよりますが、結構良い大人が街中でゲームボーイを
やっているのも恥ずかしいものがあるのですが、
それもあってかこれは大人が電車中で持ち運ぶケースが多く見られた。
※文中の名称(塀際、地面1など)は表記のために便宜的につけたものです。
正式なものではありませんのであしからず。 |