レネゲイド(renegade)[中山昌亮]('02.04.07)
見エナイ悪意に追い詰められる・・・
今から数年前週刊モーニング誌上で連載されていた
「オフィス北極星」の作画の方の作品
※それ以降の作品は例え映画化されてようと、
実は見ていなかったりするのですいませんが分かりません。
書店に行ったら新刊コーナーに平積みされていたので
思わず作者買い(ジャケ買い?)をした。
ストーリーは・・・
主人公の大学生・田島利明は趣味でバーチャル殺人サイトのHPを運営していた。
大なり小なりの恨みを持つ「誰か」が写真をサイトに送り、
それを本人いわく「シャレのきいた」コラージュをしてネットに流すという、
本人いわくちょっと趣味の悪いサイトだった。
そこへ紛れ込む一通の本物の殺人依頼書。
いままでもチラホラ似たようなものが来ていたので、
気にせずにいたが、ある日報酬の前金として二千万が送られてきた。
鍵をかけられていたのも係わらず。
それ以降、見えない「何か」に追い詰められていく。
最近のニュースを見ていても、
本当にどこかでとっくに起こってそうな題材ではあるものの、
それを巻き込まれる主人公達を通じて、
ネットを介する現実・非現実の部分が面白く描かれている。
一番面白く感じたのは、最後に出てくる第三者達の何も感じていない人々が、
「本当にいたらそういうこと言いそうだな」という所が面白かった。
ちなみにタイトルのレネゲイドとは
背教者、脱党者、変節者、裏切り者
(ライトハウス英和辞典より)
の意だった。
これは劇中のどの人に対してのメッセージなのだろうか?
蛇足:ネットで検索していたら、これを連載していた雑誌がなくなったそうで
これが発刊できたのも結構すごい事らしいです。
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