本編:119分
小さな幸せさがし
監督:森田芳光
間宮明信/佐々木蔵之助
間宮徹信/塚地武雅(ドランクドラゴン)
葛原依子/常盤貴子
本間直美/沢尻エリカ
本間夕美/北川景子
大垣さおり/戸田奈穂
大垣賢太/高嶋政宏
間宮順子/中島みゆき
ビデオ屋の店員/鈴木拓(ドランクドラゴン)
原作:江國香織
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(当時のBlogを加筆・修正)
映画「間宮兄弟」感想
<仲良き事は美しきかな>
2006 / 06 / 30 ( Fri )
映画「間宮兄弟」を観てきました。
面白かったです。
仲が良い兄弟のお話。
正直なぜここまで仲が良いのかが不思議なぐらい仲が良い。
そしてその仲の良さに違和感を感じない。
映画のコピーに「小さな幸せがいっぱい」とありましたが
「言い得て妙」とはこの事で、実に端的にこの映画の中身とその良さを表していると思います。
(若干ネタバレ?あり)
激しい楽しみでは決して無く、小さな楽しみを少しづつ毎日見つけて行く所が、非常に共感と好感を持つ所だと思います。
毎日楽しい日々でもなく、喧嘩もしないと言うわけでは無い。
それでも
間宮兄がふと漏らしたセリフで "寝る時に話せる人間がいるのは良い"と言う内容のセリフがありますが、
この「息を抜ける相手」と言う存在が非常に貴重のように感じました。
人によっては話せる人間もいれば居ない人もいる。
話せてもそれが兄弟ではなく親や連れ添いなのかもしれない。
間宮兄弟にとっては利害関係もまったく無く言える関係が「兄」であり「弟」の関係なのだと思う。
とは言え兄弟二人きりじゃまずかろうと
彼女ゲット計画とばかりに女の人を部屋に呼んでパーティを開いたり、結果的に実を結ばなかったりと言う流れにも落ち込んだり、お互いがお互いを助けたり、そんな事もありつつも間宮兄弟は捨てばちしにならず淡々と小さな幸せを楽しんでいる。
この映画の面白さは「楽しんでいる」間宮兄弟の姿が劇的な面白さでもないけど、どこかうらやましかったり、
「ああいいな」という落ち着いた空気が居心地がいいのかもしれません。
もう公開終了している所がほとんどかもしれませんが
見れる機会がある人は是非。
蛇足:
楽しさの秘訣の一つに
この映画では「うんちく(小ネタと言うか、トリビアと言うか)」と
「クイズ」があります。
ウンチクを出し合ったり答えあったりという事をする事で、
知らなかった事は(劇中にはあまりないですが)「へー、なるほど」と言う
楽しみがもらえたり、お互いがお互いに出し合う事で、
知識を確かめ合って楽しむ「会話のキャッチボール」をしています。
実際のコントロールが悪いのでキャッチボールはあまりやった事が無いですが、
これで結構相手の取りやすい所へ投げたり、
力加減を考えたりと、相手との「対話」なんですね。
「これは知っているかな」
「これなら答えれそうかな」
「これはちょっと考えれば出来るだろう」
「取れない問題を出しても答えづらそうだし」
「これなら大丈夫だろう」
取れないボールを投げて途切れてしまうと
嫌な気分になってしまう。
「一緒にしていたい」から考える。
間宮兄弟の生活は
たぶん「キャッチボール」なんですよ。
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